天と天河の神隠し
(天河版千と千尋の神隠し)
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2.油屋
カイに言われたとおりに夕梨はボイラー室とやらに行った。
ボイラー室にはゴウゴウと火を噴いている大きな釜があり、その前に
タロスと思われる釜爺さんがいた。顔の輪郭が髭で覆われており、一応人間の顔を
していたが足は8本あった。まるでクモのような爺さんだった。髭に包まれた表情は固く、
釜に向かって黙々と石炭を投げ込んでいた。夕梨はおっかなビックリ、タロスに近づいた。
「す、すみません……タロス釜爺さんですか?」
「ン?……」
チラリと夕梨の方に視線を動かしたが、特に気にすることもなく、すぐ釜の方へ戻した。
「あの……ここで働かせてください!」
夕梨は語尾を強く叫んだ。髭の中にある固い表情は夕梨に更に冷たい視線を向けた。
「手は足りておる! お前は人間じゃな? 得体のしれないお前の助けなど必要ない!」
タロスは夕梨に向かって唾を吐きかけるようにして言った。
「わたし、ここで働きたいんです。お願いします。仕事をください!」
夕梨はカイに言われたとおりに仕事がもらえるよう何度も懇願し、しつこく粘った。
熱心な夕梨に少し心が向いたのか? まったく無視していたタロスは、
「仕事は与えられるんじゃない。自分で探すんじゃ!」
と夕梨に迷惑そうに叫んだ。
夕梨は辺りを見回した。石炭が足元にあった。釜の中でゴウゴウと燃える炎が
油屋の動力を担っているのであろう。夕梨は両手で持てるほどの石炭を持ち、
激しく燃える火の中に石炭を投げ込んだ。
タロスと夕梨の間にしばらく沈黙が走っていた。
「おーい、メシだよ!」
沈黙を破る威勢のいい女の声がした。声のした方には、ボイラー室のくぐり戸から
夕梨より2つ3つ年上と思われる少女が天丼を片手に立っていた。
タロスに食事を届けに来た彼の娘、ハディであった。夕梨を見つけたハディは瞳を丸くした。
「人間がいるじゃん!」
ハディは大声で叫んだ。
「わしの孫じゃよ」
タロスはハディの持ってきた天丼を頬張りながら、すぐにわかる嘘をついた。
「そんなわけないだろ、父さん! なんでここに人間がいるんだよっ!」
腰までのストレートの髪を躍らせながら、ハディは夕梨に近づいた。
父親に似ず、目鼻立ちのバランスのよい美しい娘であったが、形のよい唇から発せられる
言葉は、男勝りの乱暴なものであった。
「ハディ、この娘をナキア湯婆婆のところへ連れて行っておやり。
ここで働きたいんだとよ」
タロスは娘に夕梨の働き口の世話役を頼んだ。
「えー、なんだってあたいが人間の世話なんか……」
ハディは美しい顔を歪ませてチラリと夕梨を見た。
「ほら、これをやるから!」
タロスがハディに渡したものはイモリの黒焼きであった。彼女の大好物である。
ハディはイモリの黒焼きと夕梨を見比べながら軽く溜息をついた。
「しょうがないな。ほらお前、おいで! ナキア湯婆婆のところへ行くよ!」
「はっ、はい!」
よくわからないが、このタロスの娘ハディという人物が自分の働き口の
世話をしてくれるらしい。ナキア湯婆婆……。さっきカイも言っていた人物の名前だ。
ハディはくぐり戸を抜け、夕梨もそれに続いた。
「ちょっとお前! 父さんに……タロス釜爺に世話になったんだろっ!
お礼くらい言いな!」
タロスに何も言わずにボイラー室から出ようとする夕梨に強く言った。
「は、はい。ありがとうございます。タロス釜爺さん!」
夕梨はくぐり戸から顔を出しタロスに元気よくお辞儀をした。
――ガン!
90度の直角のお辞儀をした夕梨は頭を上げたとき、くぐり戸に頭頂部をぶつけた。
「グッドラック!」
タロスは親指を立てて夕梨の勝機を祈った。
***
ハディに連れられて夕梨は油屋のエレベーターに乗った。
「ナキア湯婆婆は最上階にいるんだ。上手く取り入るんだよ。でないとナキアの
魔法で動物にされちまうからな!」
ハディの言った言葉に息を呑んだ。動物にされる……冗談のような話だが、
両親や姉妹でそれが立証されている。ナキア湯婆婆とはどんな人物なのだろう……。
不安でたまらなかった。
エレベーターで数階上まで来ると、油屋のもうもうとした湯気の中に浴場が見下ろせた。
異形の客たちがゆったりと湯につかり、下働きの湯女たちが忙しくうごめいていた。
「もう一回エレベーターを乗り継ぐよ」
ハディは夕梨を隠すようにして乗り換えのエレベーター乗り場まで行った。
昇りエレベーターを待っていた大根を思わせる神様、おしらさまがいた。
顔も胴体も手も足も大根。豆粒のような目が顔に付着しており、真っ赤なふんどしをつけていた。
おしらさまは夕梨を3秒ほど凝視したが、特に何か叫ぶというわけでもなく、
一緒に静かにエレベーターを待った。
昇りのエレベーターがやって来て、ドアが開くと、中からなまはげのお面を
つけた神様たちがどやどやと降りてきた。その中に従業員の一人の蛙男カッシュがいた。
ハディは咄嗟に夕梨を隠す。鼻のいいカッシュは夕梨のにおいを嗅ぎとり、
「人間臭い」とハディをうさんくさそうに見つめた。
ハディは先ほど父に貰ったイモリの黒焼きをカッシュの前にちらつかせ、
そのすきにおしらさまと一緒に夕梨をエレベーターに乗り込ませた。
夕梨の10倍の大きさはあると思われるおしらさまと一緒に乗ったエレベーターは
ぎゅうぎゅうだった。おしらさまは途中で降り、夕梨はナキア湯婆婆がいる最上階にまで来た。
最上階は豪華な創りだった。油屋自体も和風作りの手の込んだ建築だったが、
ナキア湯婆婆がいると言われる最上階は、天井にはシャンデリアがきらめき、
床には真っ赤なふかふかの絨毯。和洋折衷を上手く利用した素晴らしい創りだった。
前に進まなくては始まらない。夕梨は不安で溜まらなかったが、右足を前に出した。
夕梨の身長の3倍があると思われるドアにぶつかった。
古代人の彫刻が施してある豪華なドアだった。夕梨は右手でグーを作りドアを
ノックしようとした瞬間、豪華なドアは、音のしない自動ドアのようにスッと開いた。
「おや、みっともない娘がきたもんだね」
開いたドアの向こうには大きな部屋が見渡せたが、人影はなかった。声だけが
聞こえたのだ。
「ほら、おいで」
その声と共に夕梨は見えない手で胸ぐらをつままれ、絨毯をすべるように奥の部屋に
引き込まれた。
「きゃああああ」
驚いて叫んだが、その先にはもっと驚く物体があった。
奥の部屋には、だるま落としのだるまのような顔だけの生き物がいた。ハゲ頭がピカピカと
輝いている頭だけの生き物だった。名前を頭(かしら)のミッタンナムワと言った。
その更に奥にナキア湯婆婆と思われるおばさんが机に座っていた。
髪は奇妙なアップスタイルで顔がものすごくデカイ。3頭身……いや、2頭身かもしれない。
顔はでかいが胸は大きくドレスの胸元ははちきれそうだった。
ナキア湯婆婆とミッタンナムワに圧倒された夕梨は勇気を振り絞って叫んだ。
「ここで働かせてください!」
ナキア湯婆婆はタバコに火をつけてふうっと夕梨の顔にふきつけた。
どうも夕梨を雇う気などさらさらないようである。
「お願いします! ここで働かせてください!」
夕梨は負けずに懇願した。
「ここは八百万(やおよろず)の神様が疲れを癒しに来るお湯屋、銭湯なんだよ……」
ナキアは意地悪そうに夕梨に言う。
「は、はい……」
「ここのお湯はすべて私の水の魔力で管理しているんじゃ。働かぬ者は
みんな動物に変えてやるのじゃ。お前の家族はなんだい! 神様たちの料理を勝手に食べて!」
夕梨ははっとする。やはり家族を豚に変えたのはこのナキア湯婆婆なのだ。
「どうして動物に……」
夕梨は小さく呟いたが、ナキア湯婆婆は小じわのある大きな顔を夕梨に近づけてきた。
「ワタクシに逆らうとお前も動物にするぞえ!」
ナキアは夕梨の首に手を回し、真っ赤なマニュキュアを塗ってあるナイフのような
長い爪を立てた。夕梨は恐ろしくてブルブルと震えた。が、その時赤ん坊の泣き声が部屋に響き渡った。
「うわあああああん!」
「おお! ワタクシのかわいい坊が泣いておる。ジュダや、どうしたのじゃ〜」
ナキアは夕梨を離し、カーテンで仕切ってある部屋の中に入っていった。
「働かせてください!」
夕梨はめげずにナキアに訴えた。
――ドスン!
カーテンからナキアと2頭身のナキアの顔と同じくらいの大きさの大きな足が
飛び出してきた。カーテンの中には彼女の子供ジュダがいるらしく、機嫌が悪くて
泣いていたのだ。ナキアは息子に蹴飛ばされたようだ。
「働かせてください!」
夕梨は何度も同じ台詞を言った。
「まったくうるさい小娘だねぇ。あたしゃ今とりこみ中なんだよ。仕方ない、
この契約書に名前をお書き。フリガナもふるんだよ。雇ってやるよ」
息子を静めるのに必死なナキアはしぶしぶ了承し、契約書に名前を書くように命じた。
夕梨は「鈴木夕梨」と鉛筆で書き、その横に「スズキユウリ」とカナをふった。
「ふーん、お前は夕梨というのかい。たいそうな名前だね」
ナキアが名前に手をかざすと、文字が紙の表面で泳ぐように動き出した。
漢字で書いた「鈴木夕梨」の4文字とカナの「スズキ」と「ウ」の字が、
手の中に吸い込まれていった。
「今からお前の名前はユーリだ。ユーリとしてこの油屋で働くといい」
そう言うと、奥の部屋から一人の少年を呼び出し、ユーリの世話役を命じた。
少年は夕梨を助けてくれたカイだった。しかし現れたカイは先ほどは全く別人のようだった。
美しい顔立ちはそのままだったが、ブルーの瞳は氷のように冷たく冷淡な表情をしていたのだ。
カイと一緒にユーリは元きたエレベーターを下った。
「ねえ……あなたカイだよね……」
2人っきりのエレベーターの中で恐る恐るカイに尋ねた。
「無駄口を聞くな! 私のことはカイさまと呼べ!」
冷淡な表情以上に、カイの言葉は冷たかった。
カイはユーリは油屋の下働きの女たちが集まる部屋まで連れて行った。
ユーリが人間ということもあり湯女(ゆめ)と呼ばれる下働きの女たちの印象はよくない。
その中には、タロスの娘ハディもいた。
「今日からここで働くことになったユーリだ。彼女の世話はハディ、お前に命じる」
カイは険しい表情でハディに告げると、部屋から出て行ってしまった。
「えーなんでアタシが人間の世話なんか……!」
ハディは嫌な表情をした。他の湯女たちは自分がユーリの世話をしなくても
大丈夫だとわかると、持ち場に帰っていった。
ハディとユーリの二人っきりになった。ストレートの髪をゆるがせてハディはユーリに
振り返った。
「お前、うまくやったなぁ。どんくさそうだから、ナキア湯婆婆に雇ってもらえないかと
思ったよ!」
ハディは嬉しそうに言った。みんなの前では嫌な顔をしたが、本当はユーリの
ことを心配していたのだ。
「あ、ありがとう……」
小さな声でお礼を言った。ハディに連れられて下働きの女が休む部屋に行った。
ユーリは口は悪いがやさしいハディにほっとしたのか、緊張の糸がほぐれ
突然のめまいに襲われた。意識を失うことはなかったが、そのまま蒲団で休むことにした。
***
夕梨は夢を見た。妹の詠美がまだ幼稚園で、自分も今よりも数年小さかった頃の夢だ。
「詠美ね、大きくなったらお姫さまになりたいの!」
小さな詠美は年の近いほうの姉に夢いっぱい、嬉しそうに言った。
「バカね詠美。私たち一般庶民がお姫さまになんてなれるわけがないでしょ。
うちのお父さんはサラリーマンなんだよ。サラリーマンの娘がお姫さまになんて
なれるわけがないの!」
小学校低学年であった夕梨は妹に現実を教えた。
「ええええ、詠美お姫さまになりたいのに、お姫さまになれないの……
うわああああん」
鈴木家の三女は夢が絶対に叶わないことを教えられるとショックで泣き出した。
「こら! 夕梨! 詠美にそんなこと言っちゃいけません。夢をこわしちゃダメよ!」
夕梨の頭をコツンとこぶして叩いたのは、彼女たちの姉の鞠枝だった。
「はぁ〜い、ごめんね詠美。お父さんやお母さんの言うことをよく聞けば
お姫さまになれるかもよ……」
夕梨は叩かれた頭を撫でながら妹に優しく言った。
――お姫さまか。かっこいい王子さまに見初められてお姫さまになれたら
いいだろうなぁ。女の子の夢だよなぁ〜。
夕梨は自分の心の中でぼんやりと思った。
お姫さまになんてなれるわけがないと言って詠美を泣かした晩、夕梨は
自分がお姫さまになった夢を見た。大きな建物の中にいて、自分は召使たちに「夕梨さま」
と呼ばれていたのだ。隣には自分よりずっと背が高くて逞しい王子さまの
ような人がいる。お姫さまになりたいという妹の夢をバカにしたのに、
自分がお姫さまになった夢を見てしまったのだ。それからというもの、
夕梨はときどきお姫さまになった夢を見た。王子さまの名前は、起きた直後には
覚えているのだが、朝食を食べて学校に行くとすっかり夕梨の頭から消えていた。
別に気にもしなかった。
「ユーリ、ユーリ。後で最初に会った橋においで……。家族に会わせてあげるよ……」
夢の王子さまと同じ声……? いや違う。ここは昨日迷い込んだ異世界なのだ。
人間は自分ひとり。夕梨はユーリとしてこの油屋で働くことになったのだ。
ユーリは目を覚まし飛び起きた。朝日がまだ昇ったばかりで、下働きのハディたちは
まだ夢の中だった。
今の声はカイの声だ! それもとても優しいカイの声。橋のところに来るように言っていたな……。
ユーリはハディに貸してもらったこの世界の服を着たまま、念のため自分の着てきた服を
持って、最初に出会った橋に向かった。
***
朱色の橋を渡ろうと思ったユーリ。
橋の中央に昨日もいた、薔薇模様の布をまとい、表情のない蜂蜜色のお面を
かぶった物体が立っていた。薔薇マントの無表情の物体は黒髪の少女の方を
ぼうっと見つめていた。
ユーリは橋の中央まできたとき、奇妙な物体にかるく会釈をした。
橋を渡り終え、黒い髪を翻し振り返ったが、もう薔薇模様の布をまとった
奇妙な物体の姿はなかった。
「ユーリ、こっちだよ」
優しい声がユーリの耳を通り抜けた。
「あ、カイ……」
ナキア湯婆婆の側にいたときの冷淡な表情は消え、優しいアイスブルーの瞳で
ユーリを待っていたのだ。
「君の家族に会わせてあげるよ。こっちだ」
カイは着いてくるように指でユーリを招いた。
ピンクやオレンジの花が咲き乱れる庭を通って彼の後をついていった。
案内された先は薄暗い畜舎であった。無数の豚が静かに眠っている。
「あれがユーリの家族だよ」
2匹の大型のブタと、子豚。子豚より少し大きめのあわせて4匹の豚が眠っていた。
「お父さん、お母さん、鞠絵お姉ちゃん、詠美!」
家族の名前を叫んだが、ピクリとも反応しなかった。
畜舎から出て、先ほど通ってきたピンクやオレンジのきれいな庭まで戻った。
「もうやだよ!」
ユーリはどうしてこんな状況になったかわからず、持ってきた自分の服に顔をうずめて
しゃがみこんだ。
「ユーリ、元気出して。必ずご家族はもとの姿に戻れるから……。
それより、その服を見せてごらん」
カイは元の世界から着てきたTシャツを手にとり、襟首の洗濯などの表示があるタグを見た。
洗濯の表示と一緒に『鈴木夕梨』と名前が書いてあった。学校の移動教室があったとき、
このTシャツを持っていき、持ち物にはすべて名前を書かせられたのだ。
「鈴木夕梨……そっか、私、ユーリじゃなくて夕梨なんだ!」
忘れかけていた名前をユーリは思い出す。
「ナキア湯婆婆は相手の名前を奪って支配するんだ。いつもはユーリでいて本当の
名前は忘れないでおくんだよ」
カイはユーリの肩にやさしく手を置いた。今までユーリはこんな綺麗な顔立ちをした
男の子に会ったことがなかった。ユーリのクラスの男の子なんかと比べたら
月とすっぽん、薔薇とぺんぺん草。整った顔立ちをしていると分かってはいたが、
間近で顔を見ると、まるで魂が澄んだアイスブルーの瞳に引き込まれそうだった。
「カイは……カイも本当の名前があるの? 本当の名前はなんて言うの?」
ユーリの言葉にカイはアイスブルーの瞳を曇らせた。
「わからない……わからないんだ。ナキア湯婆婆に名前を奪われたまま
思い出せないんだ」
「そう……なの……」
カイは目を閉じ苦しそうな表情をしていた。
「ねえ、ユーリ。僕は君に以前会ったことがあるような気がするんだ。
僕のこと覚えないかな?」
カイの整った顔が更にユーリに近づいた。
「えっ!」
「ユーリに会ったのは絶対に初めてじゃない。すごく昔かもしれないけど、
ユーリには絶対に会っている。現にユーリという名前はずっと前から知っていたんだ。
僕の名前、覚えてないかな?」
カイは強くユーリの二の腕をつかんだ。
黒い瞳の直前にアイスブルーの瞳が迫った。胸に手を当てなくても心臓が
異常伝導をしてドキドキと動いているのがわかった。
頬にも血が集中して少し温度が上がったことが感じられた。
「しししし、知らないよ。私には……外国人の知り合いなんていないもの……」
ユーリはどもりながら言った。カイに顔を近づけられて、会ったことが
あるとかないとか、そんなことを考える余裕はすっかり吹っ飛んでいた。
「そうかい……。でもどこかで絶対あったことあるはずだと思うんだ。
今すぐじゃなくてもいい。僕の名前を思い出してほしい……」
カイは真剣な表情で言った。
油屋が動き始める時間がきたので2人は別れて、各々の場所へ帰った。
カイと別れた後ふと空を見上げた。
白い蛇のような長い物体が、青空に向かって上っていくのをユーリは目撃した。
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