赤髪の白雪姫2次小説
3.ランプの灯り

 ゼンが今晩部屋に来る。
 白雪は仕事が終わると、すぐに薬室を出て自分の部屋に戻った。
いつもそんなに汚くしているつもりはないが、まずは部屋の掃除を始めた。
机の上の本も数冊散らばっていたので綺麗に整えた。広くない部屋なので掃除はすぐに終わった。
 さて、こういう場合何を着て待っていればいいのだろう。
普段着に着替えるか、それとも寝間着か。行くのは夜遅くなると言っていたのでやっぱり寝間着かな? 
そう思いこの時期いつも来ている寝間着を見る。ゆったりとした長袖の上下。
着つぶして少しヨレッともしている。色気もへったくれもない。これを着るのはやはりありえない。
 そういえば、雷の日に泊まった宿で、宿に備え付けてあった白いワンピース風の寝間着を
ゼンはずっとみていたような気がする。ゼンはああいうのが好みなのかな? 
そう思い寝間着の入っているケースを見る。あの白いワンピース風の寝間着に一番近いのはこれだ。
薄いオレンジ色の半袖のワンピース。襟元がスクエア型に空いており
コスモスの花の刺繍がスクエアに沿って施してある。ウエストが軽く絞ってあり、
丈は膝より少し上。夏に着ていたお気に入りの寝間着である。今の時期、これを着て寝るのは少し寒い。
あ、でも本当にこれを着て眠るわけじゃないからいいのか……
などと真剣ではあるが嬉しそうに準備をする白雪であった。
 結局、オレンジのワンピース寝間着にまだ寒いので白いカーデカンを羽織ることにした。
机で薬学書を読みながらそわそわして待つ。薬学書をしっかり読んでいるつもりだが、
字面を目で追っているだけで内容は全く頭に入ってこなかった。

 ――コンコン。
 夜遅く、白雪の部屋のドアを小さくたたく音がした。
「しらゆき」
 ドアの向こうから小さな声がする。ゼンである。
白雪は薬学書を閉じ、そっとドアを開ける。ドアの隙間から愛しい人が部屋に滑り込んできた。
「遅くなって悪かった。夕方の会議が長引いた上、雑務が終わらなくてこんな時間になってしまってすまない」
 もう少し早く来るつもりであったのだろう。ゼンの顔には仕事疲れか、少々疲労感があった。
「大丈夫? 疲れてない?」
 白雪は心配そうに言う。
「大丈夫だ」
 ゼンは穏やかに笑う。すると、全身にゼンの視線を感じた。白雪を上から下までじっと見つめていた。
「寝るときは……そういうの着て寝るのか?」
 薄オレンジのワンピースの寝間着のことをいっているようだ。
「うん」
 白雪は素直に頷く。心の中で『夏用ですが』の言葉を付けて。
「ふうん」
 またじっと白雪を見つめている。無理して夏用を着てるのがバレたのかと思い白雪は
恐る恐るオレンジの寝間着の裾を引っ張って聞く。
「変かな?」
 ゼンはその言葉に驚いた表情をする。慌てて首を振ってる。
「いや、変じゃない。かわいいなと思って。いつも薬室の制服か普段着しか見てないから、そういう格好もいいなと思って」
 白雪は顔を赤らめる。この寝間着にして正解だったと思いつつもストレートに言われると恥ずかしい気持ちもある。
「あ、ありがとう」
 二人はベッドに腰を下ろす。ゼンは白雪肩を抱きつつ、まだの寝間着をじっとみている。
視線が白雪の膝のあたりで止まる。
「きれいだな……」
 ゼンが呟く。
「え?」
「足、触ってもいい?」
 ひざ丈のオレンジの寝間着は座ったことにより捲くりあがり、白雪の白い太腿が膝から
10センチほど露わになっていた。どうやらスカートからのぞく足をじっと見ていたらしい。
「うん」
 白雪が静かに頷くと、ゼンの手が伸びてきた。まずは片手で両ひざを回すように撫でる。
白雪はくすぐったくて肩をすくませる。手は膝から太腿にかけて上の方に上ってゆく。
薄オレンジのワンピースの裾の中に入り込み、内股をゆっくり撫でる。更に奥に進み、突き当りに辿り着く。
「あっ」
 白雪は短く声を上げる。
「もう濡れてるぞ」
 ゼンが笑いながら意地悪そうに白雪の顔を見つめる。白雪は何も答えない。
「ココはまた後でにする」
 そう言うと、白雪の肩を抱き、ベッドにゆっくり押し倒した。
「あの、灯りが……明るすぎない?」
 そのまま口づけようとするゼンを止めて白雪は言う。
「そうか?」
「うん。恥ずかしいからもう少し、ランプの灯り小さくしてきていい?」
「ああ」
 覆いかぶさっているゼンをよけて、机のそばにかかっているランプまで行き灯りを小さくする。
ついでに上に羽織っている白いカーディガンも脱いでベッドに戻った。
「これでいいのか?」
「うん」
 白雪は昼間伝え忘れたことがあると言った。雷の日の夜は、初めてで痛かったけど、
体をたくさん触ってもらって気持ちよかったと、嬉しかったと、覆いかぶさっているゼンの耳元に伝えた。
「そうか、白雪はもっと触って欲しかったのか。わかった」
 嬉しそうにするゼンは、早速、オレンジの服の上から胸を揉み始めた。白雪は短く息を吐く。
ゼンは両手で白雪の両胸をそうっと鷲掴みにし、中央に寄せる。
スクエア型の襟の胸元に美しい谷間ができた。そこへ顔を埋めたゼンは谷間からの膨らみにそっと口づける。
生暖かい唇の感触に白雪は短く「あっ」と声を上げる。ゼンはそのまま軽く吸い上げると、
真っ白い胸に赤い小さな跡ができた。同じようにして幾つものキスマークが出来上がった。
 胸から腰のあたりにゼンの手は降りていき、ウエストの側面から脇を辿り、胸を何度も揉まれた。
白雪はくすぐったさと快感からゼンの手を逃れようとするが、もう片方の腕が白雪をしっかりと抱え、
逃げることは不可能であった。ゼンの手は腰から足へと移り、先ほど触られた太腿へと辿り着いた。
何度も太腿を往復し、秘部へと辿り着く。ゼンは白雪の両脚を少し開かせ、
オレンジのスカートの中へと潜り込んだ。白雪の中心は愛液で滴っており、
ゼンが指で軽く触るとツーっと長く透明な糸を引いた。
「ああん!」
 白雪の口から声が漏れる。
「ランプの灯りが白雪の大事な場所をちょうど照らして良く見える。すごいな」
 ゼンはランプの灯りが入るようにオレンジ色のスカートを高くまくり上げ、白雪の秘部をじっと見つめる。
「嘘っ! やめて、恥ずかしい!」
 白雪は我に返り、慌ててスカートを閉じようとする。白雪のかわいい抵抗に負けず、
そのままランプに照らされた秘部を見ていると、愛液がどんどん出てきた。
透明な愛液はランプの灯りに照らされて反射し、銀色の光を放っていた。
「やだ、本当に恥ずかしいから見ないで」
 白雪が懇願する。本当に恥ずかしいようで、これ以上見るのは可哀想そうだ。
「わかった。やめる」と言うと同時に、持っていたスカートの裾を更に大きく捲くり、
オレンジのワンピースの寝間着を脱がせた。
「きゃっ!」
 突然服を脱がされた白雪は、驚いたようだ。白雪の大事な場所を照らしていた
ランプの灯りは、今度は美しい白雪の裸体を照らす。
「俺も脱ぐからちょっと待ってろ」
 ゼンもすべて服を脱ぎ、再び白雪の上に覆いかぶさった。覆いかぶさる少しの間に、
ゼンの中心の大きなモノが白雪の方向を向いてそそり立っているのが一瞬見えた。
 ゼンは白雪の胸を揉み始める。先ほど胸に口づけた赤いキスマークの跡が何か所もあった。
白い胸の膨らみの中央にはピンク色の頂点があった。その頂点を口づけ、
舌で舐めまわすと白雪は感じてしまうのか、「あっ」と言いながら腰を大きくよじって抵抗しようとする。
抵抗はするが、嫌がってはいないようである。触ってもらって嬉しかったという
白雪の言葉を思い出し、丁寧に愛撫を繰り返した。
 胸から腰に移動し、先ほどランプに照らされた白雪の大事な部分に辿り着く。
変わらず潤いで満たされている。割れ目に指をそらせると、「んんんっ!」と白雪から我慢のできない声が漏れた。
そのまま割れ目をそうっと開き膣より少し上の小さな突起、クリトリスに触れる。
充分に潤っているのを確認し、突起にやさしく円を描いて刺激する。
「はあああぁん!」
 白雪は快感に声を上げ、一瞬逃れようと体を上に移動させる。
 ――ガツン。
 白雪は体が上に上がった拍子に、ベッドの上の木枠に頭をぶつける。
「おい、大丈夫か? 痛かったか?」
 ゼンは驚いて手を止める。白雪はベッドの木枠からゼンのほうへ戻ってくる。
「大丈夫だけど、なんかそこはすごく変な気持ちに……」
 白雪の瞳がトロンとしている。大丈夫という言葉を聞いたゼンは、
片手で白雪の肩をしっかり抱え、もう片方の手で再びその突起を刺激し始める。
「ああん!」
 白雪は快感を我慢できず何度も声を上げる。しっかりと肩を抱えているので、
逃げようとしても逃げることはできない。ゼンは少し苦しそうに喘ぐ白雪を見てると、
自分の中心にどんどん血液は集中してくるのがわかった。そろそろ限界かも知れない。
そう思うっていると白雪がゼン耳元で息を切らせながら言う。
「も…う……いい…よ」
「え?」
 ゼンは何がいいのかわからなくて聞き返す。
「もう大丈夫……挿れて」
 白雪は目を閉じ、深く深呼吸した。
 ゼンはクリトリスから膣に指を移動させる。充分に潤っており、すんなり指も飲み込んだ。
 白雪の両脚の間に入り込み、血液の集中したゼンの巨大化したモノを押し当てる。
「あああっ!」
 白雪が目を閉じたまま眉間に皺をよせ、少し苦しそうな表情をする。
 膣口から少しの抵抗があったが、ゼンの肉棒は前回よりすんなり白雪の中に入っていった。
白雪の膣内はゼンの肉棒を温かく包み込み、ぎゅっと収縮する。
「動かすよ」
 ゼンの言葉に白雪はうっすらと目を開け、うんと頷いた。ゼンはそのまま欲望に任せて腰を動かした。
入口まで引き抜いて、最奥まで何度も突き抜く。その姿を白雪はうっすら開いた瞼から見ていた。
顔を傾け、壁のほうを見た。ランプの灯りのせいで壁に影絵のように二人の姿が映っていた。
ゼンが激しく動き、白雪の体を揺らしている。なんかちょっと恥ずかしい姿だなと思ったけど、
前回のように痛くはなく、ゼンが動くたびに、なんとも言えない快感が胸のあたりまで突き上げてきた。
「白雪、もういくよ。今回は外に出す」
 ゼンは一度強く白雪の中を突き、肉棒を抜いた。
 白雪のお腹に肉棒を置き、胸のあたりをめがけて射精した。勢い余って一筋、白雪の頬に飛んでしまう。
 ゼンは息を整え、白雪は深呼吸をする。
「マテバシイの花のにおい……」
 ポツリと白雪が呟く。
「え?」
「マテバシイの花のにおいに似てる」
 薬草をはじめ、山に生い茂っている植物に詳しい白雪は、精液の匂いを例えた。
 

 二人は起き上がり、着替えてから、ランプの灯りを来たときと同じ灯りに戻した。
「なんか本が落ちてるぞ、白雪」
「え?」
 ベッドの脇に落ちていた本をゼンは拾う。
「ああ、この本。俺も読んだことがあるぞ。図書室から借りたのか?」
 先日、薬学書の間に挟み、苦労して借りたあの本であった。そういえばベッドの裏に置いていたっけ。
さっきベッドの木枠に頭をぶつけたとき、本が落ちたのだろう。
「あああああ!」
 白雪は恥ずかしくなり、ゼンから急いで本を奪う。
「そんな恥ずかしがることないじゃないか。みんな興味があって普通だろ」
「……ゼンもこの本読んだの?」
 白雪は本を抱きかかえ、背中を向けたまま問う。
「ああ、その書棚にある他の本も沢山読んだぞ。王子にそんなこと教えてくれる奴はいないからな」
 そうか。そういうことか。ゼンが少し慣れてると思ったが、もしかしたら本からの知識なのかもしれない。
「私も……もっと勉強した方がいいのかな?」
 恐る恐る白雪は聞く。
「いや、勉強しなくていい! そんなに熱心に勉強されるとこっちが追い付かない。無理してそんな本読まなくていい」
 背中を向けている白雪をこちらに向かせ、抱き寄せる。赤い髪を撫でると頭をゼンの胸に預けてきた。
「なんか、いろいろありがとう」
 胸に顔を預けたまま今の気持ちを伝える。
「礼を言われるようなことは何もしてるつもりはないんだがなぁ」
 白雪を抱きしめている腕に少しだけ力を入れる。
ふと、正面の壁を見ると、明るくなったランプが影を作っていた。
 重なり合う二人を照らし、長い影が映し出されていた。





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