10周年記念パロディ
2009年のカイル


「陛下、定額給付金なんてやめましょうよ」
「キックリの言うとおりです。他にも問題は山積みですよ」
 イル=バーニが厳しい顔つきでカイルを見た。
「あ、いや……。私ひとりで決めたことじゃ……。元老院も……」
 カイルは言葉を濁した。
「女官ながら失礼します」
 後ろに控えていたハディがコホンと咳をした。
「わたくしも定額給付金には反対ですわ。子供と高齢者には
金額がプラスなんですよね。定額給付金って結局税金でしょ。
な〜ん〜で! 税金を払っている私たちの金額が少ないんですの!納得がいきませんわ!」
「姉さん落ち着いて! 私たちはとっても助かるのよ」
 双子の妹たちが姉をなだめた。
「ふん!」
 お局ハディが臍を曲げてそっぽを向いた。
「このように定額給付金を望んでいない民衆もいるんです。考え直すなら今ですよ」
 イル=バーニがいった。
「それに陛下! 楔形文字はちゃんと間違えずに読んでくださいね。
国を治める皇帝陛下とあろう者が読み間違えなんて恥ずかしすぎます!」
「あ、いやキックリ……。あれはたまたまであって……」
 カイルがキックリから目をそらして棚の上にあった本をとった。
「陛下! こち亀なんて読んでいる場合ではありませんよ!」
 キックリはカイルからこち亀を取り上げた。
「そうです、陛下。漫画なんて読んでいる場合ではありません。
雇用問題に医療問題。こう景気が悪くては犯罪も増えるかもしれません。
考えることは山積みですよ」
 イル=バーニはまたも厳しい視線をカイルに送った。
「だいたいこち亀は集○社じゃないですか! 私たちは小学館にゆかりの
者ですよ。もうこれは没収です!」
 キックリはこち亀をカイルから取り上げた。
「隣国エジプトでは、黒人初のオッドアイ大統領オバマ=ラムセスが
即位して大きく盛り上がっています。我が国も負けていられませんよ」
「イル=バーニさまの言うとおりです。ラムセスなんかに負けて悔しく
ないんですか? 民衆の信頼を取り戻しましょうよ!」
「陛下、こち亀以外の漫画本もしばらくお預かりさせてもらいますからね。
今の陛下にはもっと必要なものがありますからね」
「うっ……はぁ〜」
 カイルは下を向いて大きなため息をついた。
 カイル内閣のこれからは一体……。日本……いや、ヒッタイトの未来は
これからどうなるのであろう……。


***
暗い終わり方になってしまいましたけど。
麻○カイルどうでしたか?(笑)
はじめての?時事ネタでした。