***そして誰も薔薇になった***
これは 赤い河倶楽部での関西オフでのできごとである。
何処まで真実か・・・それは薔薇しかわからない.....。(笑)
1999年世も末の世紀末、5月8日。待ちに待った赤い河倶楽部関西オフ会。
志摩スペイン村パルケエスパーニャに Shoka、みかポン、がた、とも、まむ、イエユエ、ねねの
7人で訪れた。このメンバーで集まったのでは本当に世も末であろう。
8、9日の一泊なので 各々、朝早く家を出発しお昼頃にパルケエスパーニャで皆、落ち会う事が出来た。
名古屋方面から来た Shoka、みかポン、がた、まむ、ねねの5人。
車で来た ともとイエユエ。イエユエは車を置いてくると言い、ともを
降ろして 駐車場に車を置きに行った。パルケエスパーニャ入り口前で 残った6人は
話ながらイエユエを待っていた。いつもネットを通してでなくては話せないので
皆、待ち時間をイライラすることもなく 話しこんでいた。
だが、5分たっても 10分たってもイエユエは来ない。
「イッちゃん遅いね。どうしたんだろう?」ととも。
6人は辺りを見まわした。入り口前には 見ている者を涼しく感じさせる大きな噴水があり
水の音がまた心地よい響きを もたらしている。
見渡しのよい広場なので まず駐車場から来たイエユエを見逃すということはない。
「もしかしたら、泉から現れたユーリのように そこの噴水から出てくるかもよ。
今きっと スケスケの衣装に着替えて ジャラジャラアクセサリー付けてるんだよ。
もう少し待ってあげよう。」とまむ。
「そうか!」残りの5人は納得した。
「誰か、カイルになって泉から出てきたイエユエを迎えてあげなくては・・・。」とShoka。
そんな話をしていると 本当に噴水から ぶくぶく.。o○と泡が立った。
何事かと思い 噴水にワクワクしながら近づく6人。
噴水になにか 浮いていた。よくみるとイエユエが持っていた バックとイエユエの服が浮いている。
どうやら本当にイエユエは 噴水から登場する気であったようだ。
しかし イエユエの姿がない。そのかわりに 一輪の薔薇が浮いていた。
後で分かったことだが イエユエはパルケエスパーニャの噴水に出ず、
古代ヒッタイトの泉に引きずり込まれてしまったようだ。一輪の薔薇がイエユエの変わりに
浮いている。残った6人はその薔薇を イエユエの代わりに連れて行き パルケ内に入った。
まずは腹ごしらえ。パエリアのお店でお昼を取ることにした。
Shokaは昼間っから ワインを飲んでいる。
「あー、Shokaさんってば昼間っから飲んでる〜。」とみかポン。
そう言うみかポンも 負けずと飲んでいた。人のことは言えないであろう、みかポン。
食べていると 外が騒がしい。どうやら パレードが始まったようだ。
スペイン村=スペイン=カルメン=情熱の赤=赤=薔薇?ということで パレードには
まるで私達のためにパレードしてくれているのではないだろうか?と言うくらい
薔薇がたくさん使われていた。顔が薔薇の人形、薔薇模様のドレスを着た踊ってるおねーちゃん。
もう、薔薇 薔薇 薔薇。薔薇が出てくるたび皆 奇声をあげていた。
パレードの途中、ねねがこんな事を言い出した。
「去年の今ごろは私、ネットもやってなかったもんなぁ。それがHPを持っているなんて
人間、1年後は何してるかわかんないよね。もしかしたら私 来年は 薔薇つけてパレードで
踊ってるかも。」
「それはありえるかも。そうしたら 来年、見に来るから 招待してね。
赤い河倶楽部ご一行様で見に来るよ。」
と残りのメンバーが言った。
「うん、必ず招待するから。」
次に2時から行われるショーを見に行くことにした。
知っている人は知っているであろう。爆発、炎上、大洪水...と迫力が見物と言われる
スペクタルショー、ロストレジェンドである。屋外のステージで バルタン星人みたいな敵と
正義の味方が戦う、後楽園遊園地で僕と握手の世界であった。確かに 炎や爆発の花火、ラストの
洪水は迫力と言えば迫力だった。他の遊園地では ここまでの演出はないであろう。
屋外のステージなので 途中、空を大きな鳥が飛んでいた。
ねねは 普段、雀やハトなどあまり大きな鳥はみたことはなかったらしく、
「あの鳥も演出かな?」と野生で飛んでいる鳥を指差して 本気で聞いていた。
「パスポート買ったんだし なにか乗り物に乗ろう!」
すぐ側にあった『幻のイベリア超特急』という室内ジェットコースターに乗った。
ジェットコースターに乗ると 安全バーが下がった。出発し、たいしたスピードではないが
右に左にかなり激しく揺れるジェットコースターであった。
安全バーに皆、ガンコン頭をぶつけて痛い、痛い。ジェットコースターそのものより
頭をぶつけて痛かったというジェットコースターであった。
「あー、痛かった。」
そう言いながら みんな降りた。ふとみるとまむがいない。
まむがいたジェットコースターの席には まむの代わりの一輪の薔薇が置いてあった。
どうやら ジェットコースターで頭をガンガンぶつけたまむは その振動で
薔薇に変わってしまったようだ。残った5人は仕方なく まむの代わりに薔薇を
連れて行った。
次に眼鏡をかけて3Dの映像をみるアトラクションに入った。ストーリーは
悪に連れ去られてしまった森の妖精アリシアを 助ける話。薔薇が咲き誇る森を舞台に
繰り広げられているストーリー。みかポンはストーリーにのめり込んでしまい
妖精アリシアを探すために3Dの世界に入っていってしまった。
勿論 みかポンのいた席には 代わりに一輪の薔薇が残されていた。
パルケ内を歩いていると、小学館が提供しているのクエンストの森という かわいらしい散歩道が
あった。いつもお世話になっている小学館。小学館の看板のまえで記念撮影をした。
おみやげの売っているお店を覗いた。 薔薇の扇子。薔薇のマグカップ。
薔薇のバレッタ。ローズティー。薔薇、薔薇、薔薇。各々 納得のいく薔薇を購入したようだ。
Shokaは薔薇の種をはじめ 植物の種を購入していた。
途中、目が乾いたと言って がたは目薬を注していた。目薬をさし、目がうるおったと言っているがた。
うるおいすぎて うるわしい薔薇に変身してしまった。
残ったShoka、ねね、ともの三人は 何故みんな薔薇になってしまうのだろう?と疑問を抱きながら
パルケ内を歩いていた。ラムセスの呪いか?ナキアの呪いか?そんな話をしていると
ともの姿は急に見えなくなった。辺りを探しても ともは見当たらない。薔薇も残されていない。
今まで人が消えると薔薇が一輪残されていたのに・・・。そう、不思議に思うShokaとねね。
「あっ!」
とShokaがねねの後姿を見ていった。
「薔薇が・・・。」
ねねの背負っていたリュックに ともだと思われるであろう薔薇が一輪注してあった。
合計5本の薔薇を抱える Shokaとねね。とりあえず おみやげを買って帰ろうという事になった。
ショッピング街にドレス着て写真を撮るお店があった。ねねに着てくれと言わんばかりの
真っ赤なドレスに 薔薇がたくさん散りばめられているドレスがあった。
勿論ねねは 薔薇ドレスを着て 写真を撮ることにした。
ラムセスにプレゼントしてもらったような薔薇ドレスを着て、
5本の薔薇を持ってカメラに 嬉しそうに笑いかけるねね。カシャン、シャっターが降りた。
すると なんとねねの姿がない。どうやらねねは魂を抜かれてしまったようだ。
あとには 真っ赤な薔薇ドレスと 6本の薔薇が残されていた。
6本の薔薇を抱えるShoka。
「みんな 私を残して薔薇になってしまった。どうして薔薇になってしまったのであろう?
やはりラムセスの呪いか?私もラムセスの元へ行かなくては・・・」
そう、Shokaは言い 先程買った薔薇の種を開け、薔薇の種を飲んだ。
Shokaは自ら薔薇になり そして、誰も薔薇になった・・・・・。
合計七本の薔薇は切なげに 志摩スペイン村パルケエスパーニャの片隅に ひっそりと
並んでいた。
<完>
『そして誰も薔薇になった』↑このように(笑)
ちなみに パルケエスパーニャのパレードの写真です。
こんなばかじゃなかった ばら話読んで頂いてありがとうございます。
何処まで本当かって?それは ぜ・ん・ぶ。(爆)信じたい所まで信じてください。
パルケに行った後は、ホテルに行き だらだらと夜中の三時くらいまで
みんなで喋ってました。次の日、11時のチェックアウトギリギリにホテルを出て
おこげ横丁に 伊勢うどんと赤福を食べに行きました。寝不足もあり みんなボーとしていたので
あひるがふらつく のどかな河のほとりで 話しこんでました。
「ユーリは 古代の食べ物には絶対満足してないよね。コーラ飲みたいとか マックに行きたいとか
思わないのかな?」とか
「何巻か忘れたけど カイルとユーリが雪の朝 目覚める所で真冬の雪が降ってるのに
窓開けっ放しっで 凍死するぞ。」とか
「あんな寝方じゃあ、ユーリ絶対寝違えるよ。」とか
「カイルのマントの巻き方はどうやるのか。」とか
「夢はトルコ・エジプトオフ。」とか
「古代人はパンツははいてないのか?はいてないで馬に乗るって・・・。」とか
河のほとりで 数時間喋ってました。
河を見ていたら 川魚の寄生虫の話になり 日本に一つしかない 東京の目黒寄生虫博物館へ
行ってみようなんて話もでました。その折には 私のガイド付きでご案内致しますわ。(爆)
ではでは 至らぬオフ会レポートとなってしまいましたがこの辺で
おわりとさせて頂きます。
99.5.10 ねね