3月号
【あらすじ】
楪は六花を守るために、自分の家で六花と一緒に暮らすことを決めます。
夜中に水が恋しくて外に出た六花は、黒髪の立夏に会い、から種の秘密を聞きます。
金色の種は、亡くしたはずの命を49年間だけ延ばしてくれる延命の種で、
立夏も水の中で死ぬところだったのを、出水に種を飲まされて助かったのだと話しました。
出水に止められているので、立夏はまだ何もしないと言い水の中に消えていきました。
翌日、出水は六花を呼ぶために、病院帰りの楪にキスをして気を失わせて連れ去ります。
楪の携帯から六花に連絡し、午前3時に川に来るように言いました。
約束の川に行った六花は出水と気を失っている楪を見つけます。楪を返すように叫ぶと、
出水は真冬の川に楪を突き落としました。水に近づいてはいけないと、楪と約束していた六花
ですが、彼を助けるために、川に飛び込みます。飛び込んだ川の中で、水に触れると
自分が自分でなくなるのを、六花は再び感じます。
【続きパロ】
楪を助けるため川に飛びこんだ六花。意識不明の楪を、無事に救い出しました。
「大丈夫? 楪ちゃん」
「あ、ああ」
六花の呼ぶ声に目を覚ます楪。
「どうしたの、何があったの?」
「病院帰りに黒髪の男から急にキスをされて……気を失って……」
「キ、キス?!」
楪のことを好きな六花は出水に鋭い視線を投げつける。
「目が覚めたら……彼からチョコレートをもらったんだ!」
「は? チョコ?」
「ああ、GODIVAと書いてある包装紙で綺麗にラッピングされているチョコだよ」
今月号Betsucomi発売日(2月13日)の翌日はバレンタインデー。
好きな男性にチョコレートを渡して、思いを伝える1日である。
どうしてチョコなんかを楪にあげるのだろうと不思議に思った六花は再び出水を見た。
こちらから視線をそらせて、顔を赤らめる出水がいた。
「そのチョコを食べたら、急に体の調子がよくなったんだ。チョコならまだ余ってる。
六花も食べるか?」
楪はジーンズのポケットからチョコレートの箱を出した。
20粒入りのチョコレートで、そのうちの15個までなくなっていた。
延命の種を食べたので、体調の悪さもすっかり回復したのである。
六花は16個目のチョコレートをつまみ、一口かじった。甘いチョコレートの味と一緒に
カリカリした食感があった。チョコレートの中にはナッツが入っており、
とろける甘さとナッツの香ばしさが口の中に広がり、おいしいチョコレートだった。
かじったチョコレートを見ると、六花は目を疑った。チョコの中に入っているナッツが
金色をしていた。マカデミアナッツか何かと思っていたナッツは、金色の種だったのだ。
「これ、あの種じゃない。楪ちゃんにこんなにたくさん? 20個も!」
出水を見ると、彼は更に顔を赤らめていた。
出水は六花が現れるまで、種をいつも黒髪の立夏に与えていた。しかし,立夏ではなく、六花でもなく
楪が現れてしまった。惚れっぽい彼は、楪に一目惚れしてしまったらしく、キスをして連れ去ったあげく、
大事な金色の種をチョコレートに混ぜて楪に食べさせたのだ。彼なりに愛の大きさを示したらしい(笑)。
「金色の種を使ってチョコレートを20粒も。それもGODIVAなんて高級チョコレートを……」
六花はまだ楪にバレンタインのチョコをあげていなかった。嫉妬した六花は、先ほどとは意味の違った
鋭い視線を出水に投げつける。
「許せない。そっちがGODIVAで来るなら、私は手作りチョコで、。
楔形文字入りチョコレートで勝負してやる!」
次号、楪をかけた六花と出水の戦い。乞うご期待?!
♪おわり
【感想】
すご〜い。メインのオトコ同士のキスシーン。天河のカイル君とジュダ君以来だわ〜。
楪の倒れっぷりもこれまた見事で、これは今回続きパロの書き甲斐があると思いました。
今後もこういう面白い展開だと嬉しいです!(笑)
種の秘密を説明している立夏ですが、真夜中なのに制服。お〜不良だ。と思いました。
49年ごと更新の金色の種。黒髪の立夏さんは一体何年前から生きているのでしょう?
もしかしたら、天河の時代から生きてるかもしれない? 生きてたとしても、地域が違いそうだけど。
自分のことを「わたくし」と言っているあたり、奈良平安時代くらいかなぁ〜と
睨んでます。髪長いし。これからどんどん面白くなりそうですね!
今回種の秘密があらわになったわけですが、49年に一度だけ現れる湖があって、
最初の花が実を結ぶと湖は消えるってありますよね。
ねね'sわーるどでも、こんな企画やってみたいと思いま〜す! 49年に一度は無理なので、
そろそろHPも5周年だし、5周年と区別企画も兼ねて!
水に棲む薔薇の掲示板!
5年に一度、ねね'sわーるど内に現れて、5周年の日(2004年4月5日)までの
限定隠し掲示板です。5年の次は10年で、5年ごとに現れる隠し掲示板企画をすることに
決めました。詳細はコチラ。