***シャンプーの話2***

この話をバカ…いや若年寄りみやに捧ぐ


 明日はビックサイトでコミックシティ。このために遥々遠方から来た病んでる友人3人が、
ねね家にお泊りしているのであった。
 今日の汗を流そうと、ねね風呂に一人ずつ入ることになった。
 じゃんけんで風呂に入る順番を決めた。風呂待ちの間は、11時を過ぎていたこともあって
テレホタイムのネット三昧であった。ねね専属絵描き女は、ねね'S わーるどUPの
ためのイラストを書いていた。
 その中の一人、年齢に似合わない古風な発言ばかりしている若年寄、みやが
ねね風呂から、さっぱりした顔で出てきた。
「ねえ、ねねちゃん」
「なあに?」
「お風呂場にあったコンディショナーて書いてあるボトルの中身は
もしかしてボディシャンプー?」
「あっ! そうっ! ごめん言うの忘れてた。あの中身、コンディショナーじゃなくって
ボディシャンプーなの。家族はみんな知ってるから、気づかなかった。ごめんねー」
「大丈夫。コンデショナーだと思って使ったら、泡がシャワシャワ出てビックリしちゃったー」
「あははははー、ごめんねー。これだからねね家は……」
 軽やかな笑い声が、12時を過ぎたねね家に響き渡った。
まだまだテレホは始まったばかり、夜はこれからである。
 明日があるというのに、結局寝たのは3時過ぎ、8時に信じられない音の目覚ましが鳴り、
低気圧…じゃなかった低血圧のねね専属絵描き女も飛び起きた。
 朝マックをして有楽町から日比谷線に乗って新木場へ。新木場から臨海副都心線にのって
国際展示場で降りた。国際展示場は病んだオーラを発する人がわんさかいる。その病んだオーラの
流れに乗って、国際展示場に向かった。
 病んだ本をGETして、各々欲望を満たして、やっとのことで魔の有明のほとりを後にし、
東京駅まで来た。お昼兼夕食を食べてアホな話をエンドレスで続けていた。
 朱色の空もだんだんと闇の中に引き込まれてゆき、太陽の姿は見えなくなった。
やっとのことで解散。ハイな気分がまだ抜けずに何食わぬ顔をして我が家に向かうこととなった。

「ただいまー」
 ねねやっとのことで帰宅である。
 家族は皆、揃っていた。
 おいしそうにビールを飲んでいるねね父に、ねねは話しかけた。
「そうそう、泊まりに来た友達の一人がね。お風呂にあったコンデショナーってかいてあるボトルを
中身がボディシャンプーだと知らないで使ちゃったの。その家の、知らず知らずのルールってあるんだよねー♪」
「ああ、あれか。確かに、知らない人が見たらあれはコンデショナーだと思うかもな。
でもあの中身ボディシャンプーじゃないぞ、1週間くらい前からリンスinシャンプーだぞ!」
「え゛…」

知らぬが仏。さわらぬ髪にキューテクルなし。やっぱり不思議だねね家! ねねもまだまだじゃ!