インターネットなんて大っ嫌い!

 HP作ってネットの世界にどっぷり使っている私が言うセリフじゃないんですけれど、
タイトルのとおり「インターネットなんて大っ嫌い!」こう思ったことがあったんです。
ネットをはじめてからではありません。確かに少々の嫌な思い、怖い思いは過去に
しましたが、それでも楽しいこと、よかったことのほうが多かったので『嫌い』なんて
思ったことはありません。それではなぜこんなタイトルのページを作ったか。
実はネットの世界に足を踏み入れる前、こんなことがあったんです……。

 今から遡ること、○年前。私が社会人1年目のときのことです。
高校時代の友人から旅行に行かないかと誘われたんです。友人は大学4年で
就職も決まり暇だったので、1泊か2泊でどこか旅行に行きたいと言うんです。
(ちなみに友人は♀です。私の高校は女子校です・笑)
「旅行に行くといっても、就職一年目だから休みなんて都合よくとれない」そう
答えると、「都合のいいときに合わせる。1泊でもいいから!」とかなり強く言うんです。
まあ、そんなに強く言うなら……と思い祝日の次に有休をつけてなんとか
お休みをとることにしました。
「さあ、どこに行こうか?」
 疑問詞を友人に投げかけると、
「関西!」
 即行返ってきました。
「ふ〜ん、関西。まあ、いいけどね」
 私は誘われた身なので、絶対にココに行きたい!というのはありませんでした。
「京都とか大阪は?」
「京都でもいいけど、修学旅行でもいったことあるから、他のところでもいいかも
伊勢とかどぉ?」
「えー、わたし京都に行きたい」
 友人が強く京都に行きたいと言うので、京都と大阪に行くことにしました。
ホテル等の手続きは友人がやってくれると言うので任せることにしました。
 旅行当日。小旅行用のバッグを肩からかけて東京駅に向かいました。
待ち合わせ場所で友人と会い、新幹線の指定席に座ります。
新幹線が走り始めてからは、私は仕事のこと、友人は学校のこと、
または二人の共通の友達の話などをして楽しく過ごしました。ですが、一時間も
喋っているとやはり疲れるので、話が途切れ途切れになってきました。
 すると、
「あのさ……」
 今まで隣にいる私の顔見て喋っていたのに、急に前の座席のほうに向かって
言葉を切り出しました。
「なに? どうしたの?」
 ちょっと様子がおかしいと感じ、心配するように友人の顔を見ました。
「あのね……京都で会いたい友達がいるんだ。会ってもいい?」
「え? 京都に友達いるの? うーん、別にいいけど。京都なんて、しょっちゅう
いけるところじゃないし……」
「本当に! 良かった!」
「で、どんな友達? 学校の友達?」
「……」
 友人、表情が固まり沈黙します。どんな友達か答えようとしないんです。
「えー、ちょっとどこの友達? 教えてよー」
 私がしつこく言っても、友人は黙りこくっていました。なんでだろう。心の中で
考えました。そういえば……友人は数ヶ月前からインターネットにハマリ、
メール交換がなんとかって話してたっけ。私にもインターネットをやるようにと
勧めていたっけ……
「わかった! 京都の友達ってインターネットの友達なんでしょ! そうなんでしょ!」
「う……ん」
 友人は申しわけなさそうに頷きました。
「やっぱりね」
「ねえ、会ってもいい?」
 会ってもいいって……今ここどこだと思っているんだよっ!
窓の外にみえるの富士山だよっ! 静岡だよっ!
「あー、もう勝手にすればぁ〜」
 やっと旅行にしつこく誘うのか、そして京都でなければダメなのかが
やっとわかった。そのネットの友達とやらに、会いたいがために私を誘ったんだ。
実は高校時代からこの友人には結構振り回されていたので、もはや溜息しかでなかった。
「で、そのインターネットの友人とやらは男なの?女なの?」
「おとこ!」
 あーやっぱりね。
 そういえば出発前、京都に行くとは決めたけど、友人はどこを回るとか
全然決めようとしなかった。京都といえば見どころたくさんなのに、
行きたい場所とか興味がある場所とか何にも言ってなかったっけ……。
とりあえず京都に来れればよかったんだ。
そう気づいたのも後の祭り。ホテルも予約してあるし、複雑な気持ちを抱えて
京都まで行きました。

 もう数年前の記憶なので覚えてないんですけれど、京都に着いてからは
一日乗車券使って観光しました。で、夕方(4時頃だったと思う)になって、
いよいよそのインターネットのお友達とやらと待ち合わせ。
どこぞの駅のロッ○リアで待ち合わせをしました。友人も一度も会ったことが
ないというので、携帯で電話しながら服装などの特徴で待ち合わせです。
 まあ、どんな奴が来るのかなぁ〜と少し興味はあったのですが、現れてみて、
「うっ!(-_-メ)」と思いました。どちらかというとちょっと、プクッとしていて……
眼鏡かけてのぺーっとした顔で、チェックのシャツにジャンバー、
それに赤青黄白だったかな?原色バリバリのドハデなマフラー。
ええ、少なくともねねの趣味じゃありません。人を見た目で判断するんじゃないって
言われるかもしれないけど、私はまったくの初対面だし、友人のインターネットの
友人という微かなつながりですもの。見た目以外にどう判断しろと?
「はじめまして〜○○ですゥ〜」
「いえいえ、こちらこそ□□です」
 ○○と□□にはHNが入ります。
(なんでこの二人、本名じゃなくて妙な名前名乗っているんだろう?)
 当時、ネットをやっていなかった私は、HNの存在よくわからなかったんです。
 会ってから、3人でお茶したんだけど、このお茶が最悪〜。
はじめは2人も私に気を使っているようだったけど、
だんだんネットの詳しい話になっていってしまって……。
PCの話題、掲示板、チャットの話、掲示板に書き込んでいるメンバーの話。
ネットもやっていない、PCすら持っていない私に意味がわかるわけない!
今これだけネットやっている状態ならわかる単語もあるかもしれないけど。
当時は本当に外国語聞いているようでした。
(まあ、でもこの場だけ我慢すればいいのかなぁ〜)なんて思っていたら……
「これから夜、ネットのみんなで飲みに行くんだけど一緒に行く?」
 なんと、夜は掲示板で集まっているメンバーとの飲み会の予定があるというのです!
そんな話聞いてないし、行ってもわからないし、なんだか友人にもむかむかしてきて。
「疲れたから行きたくない」
 かなりムッとして答えました。「あ、そう」と友人は軽く答えて、なんとホテルに
私一人置いて、ネット仲間と飲みに行っちゃったんです〜!
 ホテルに一人残されて、あーもうムカムカ。なんで高い交通費かけて京都まで来て
一人でごはん食べなきゃいけないのよっー! ネット友達に会いたいなら
一人で行けばいいじゃないっ! 多分かなり血圧上がっていたと思う……。
 インターネットって何なんだろう? 今日来た男もダサくてあやしい奴だったし、
顔も見たことない人とメールしたり話すなんて信じられない!

 インターネットなんて大っ嫌い! ネットなんて誰がやるものかっ!
 
 ねね@21歳。このとき本当に思いました。おかげでねねのネットに対する印象は最悪。
友人は高校時代から変だったけど、インターネットって変な奴らの集まりなんだと
思いました。ネットで知り合った人と実際に会うなんて信じられないーっ。気持ち悪ゥ〜。
ネットなんかなくても生きていけるわ♪ このときは本当に本当にそう思ったんです。
 名づけて『京都ネット不信、絶対にネットなんかやるもんか事件』が起こりました。
 その後も、この友人からネットに関する怖い話、嫌な話を聞き、
(例;メールを通して知り合った人と付き合っているんだけど、メールでは
長い文章でノリノリなのに、会ってみると全く話さないなど)
ますますネットへの不信感は募るばかり。

 しかし……

 1998年8月の少コミ。篠原先生のメッセージで天河のHPがあることを知り……

「私、パソコン買うわ!o(^o^)o」

 数ヶ月前の京都のことは覚えていたけれど、天河への情熱には変えられず、
次の週にPC購入。インストールとネット接続と格闘して、やっと赤い河倶楽部に
辿り着きました。
 それでもやはりネットは怖いっていう感覚が捨てられず、こんな私にもROMだけして
いた時期がありまして、初カキコにはそれはそれは緊張したものです。
初オフ会なんて、もうっ!不安と緊張で心臓バクバクでした。
 本当に、京都のことは今思い出しても胃酸が大洪水しそうですが、京都でのことが
私にとってネットへの警戒心強めた一因なのかなぁ〜と思います。
今自分がネットやってみて、掲示板やメールで話している人と実際に会ってみたいって
いう気持ちはわかります。でも、全く知らない第三者を巻き込むのはちょっとね……。
 オンラインとオフラインでしっかり区別しないといけないと感じました。
かなり前の話だから今更言ってもどうしようもないけど、
ネットなんて大っ嫌い。そんなふうに思ったこともありました。
 今までネットで大きなトラブルに巻き込まれたことはありませんが、
もしインターネットの繋がりで会ってみるとしたら、

 異性には一人で会わない(異性に会わないという選択もあり)。
 交通の便の良い場所で昼間に会う。

 ですかね〜。

 ネットだけに限らず、様々なことが世の中にあると思いますので
充分に気をつけるに越したことはないですよね!(^^)!
 

ネットをはじめるきっかけになった漫画
「天は赤い河のほとり」です。

立ち読み無料♪



【BACK】