***22号続き***

 書簡はイルの知策によって守られた。女官アダを操っていた者はやはりウルヒ。
今までウルヒは、武力ではなく知力でカイルの身辺を邪魔してきた。ミタンニ遠征のときも、
偽イシュタルのときも、カイルとユーリの子を流産させたときも……。
自分と同じく知力と策略を武器にしているウルヒには絶対に負けたくなかった。
今後、二人の美髪を競うためのキューティクル対決が見られることであろう。
 イルがウルヒの魔の手より書簡を救ったころ、ビブロスではエジプト軍が確認された。
軍を率いる各将軍はホレムヘブ王、アンクティク将軍、ネケブ将軍、ヘテプレス将軍、
そして薔薇を背負ったラムセス将軍であった。
 カイルはもちろん前線を率いるラムセス将軍を迎えることとした。
 ナキア皇太后を失脚させるための、ユーリが正妃となるための人生の転機ともなる戦いである。
また、男の意地をかけたラムセスを刃を交える最後の戦いでもある。
カイルは運命を決める戦いに右手で前髪をかき上げ、勝機の笑みを浮かべた。
「まずは作戦だ。誰がどの軍を相手にするか決めておこう」
「はっ!」
 カッシュ、ルサファ、ミッタンナムワの各隊長が声を揃えた。
「私は誰の軍を担当すればいいのだ?」
 黒太子こと、新ミタンニ国王マッティワザがカイルの話に首をつっこんだ。
「まずは私が前線を率いる。近衛隊はホレムヘブの軍の相手をしてくれ!」
「ちょっとまってよカイル、私もラムセスと戦いたいわ!」
「私もです。カイル陛下。ユーリ様とご一緒にエジプトにいるときは側にラムセスがいようとも
戦うこともできずイライラするあまり、腹の虫が盆踊りを踊っている思いでした。
どうか私もラムセス将軍と戦わせてください!」
 ルサファは真剣な眼差しでカイルに懇願した。
「私もラムセスとやらと戦ってみたいのう。コミックスでミタンニ戦が終わってから、
私の代わりに準ヒーローの座を占めた者だからな! お手並みを拝見したいところだ。
はっはっは!」
 自分は勝手に準ヒーローだと思いこんでいる黒太子が天に向かって高笑いした。
「私達もラムセス将軍と戦いたいです!」
 カッシュやミッタンナムワも声を揃えた。
 ラムセス大人気。さすがはカイルと天河の人気を二分しただけのことはある。
彼の引きしまった逞しい筋肉、蜂蜜色のはじけんばかりのピチピチした肌、神秘なるオッドアイに
誰もが惹かれるのは無理もない。(←ちょっと違う……笑)
「困ったな、皆ラムセスと戦いたいのか。かといって、全軍でラムセスを相手にするわけにはいかないし……」
「そうねぇ、ホレムヘブ王の軍も侮れないし……」
 ヒッタイト高級将官達は輪になって考える人のポーズをとっていた。
「ねえ、ここは公平にあみだくじできめることにしない?」
「さすがはユーリ様! ご名案です、是非そうしましょう!」
「そうしよう」
「そうしよう」
 ユーリの案にみな賛成のようだ。国一番の権力をもつカイルも寵姫ユーリのいうことに
シブシブ賛成した。
「じゃあ、ここはキックリにくじをつくってもらいましょう!」
「はい、かしこまりました」
 キックリはパピルスにあみだくじをつくりはじめた。
 ……しかしいいのか? ヒッタイト軍。運命の戦いをあみだくじなんかで決めて……。

 さあ、ユーリになったつもりであみだくじをひいてみよう!



結果1   結果2   結果3   結果4   結果5






















結果1
ラムセス将軍

「やったぁ! 当たりだわっ!」
 アミダの結果、ユーリはラムセス将軍を迎え撃つ担当となった。
「ダメだ! またユーリをラムセスに近づけさせるわけにはいかーん!」
 カイルは嫉妬心からか? アミダの結果に猛反対した。
「ちょっとカイル! 公平にアミダで決めたんだから文句言わないでよ。
皇帝陛下らしくないよっ!」
 ユーリはせっかく勝ち取ったラムセス戦を逃したくなかった。
「ダメなものはダメだ! お前は私もものだーっ!」
「わからずやー!」
 今日も夫婦喧嘩は絶えないようである。こんな二人にヒッタイト帝国は任せられるか心配している
側近の姿があった。

♪おわり












結果2
ホレムヘブ王

「ウゲゲー。ホレムヘブだー。やだなぁ、セクハラとかないよね……」
 心配そうにユーリはカイルの顔を見ながら言う。
「ユーリ、私はラムセスの軍と戦うことになるが、ホレムヘブに何かされたら
すぐに言うのだぞ! セクハラ裁判にかけてやるからな」
 カイルはかわいいユーリの身を案じて慰めるように言った。
「うん、何かあったらすぐに言うよっ!」
 かわいそうにホレムヘブ王……、すっかり変態オヤジ扱いされて……。

♪おわり














結果3
アンクティク将軍

「アンクティク将軍? 誰よそれ? 知らないわ」
 エジプトにいたくせに聞き覚えのない将軍の名前にユーリは首をかしげた。
「アンクティク……、アンテックの間違いかしら? きっと古いものが好きな将軍なのね。
日本で発掘された縄文式土器でもプレゼントすれば機嫌がよくなるかしら?」
(注:ヒッタイト帝国の栄えた時代は日本では縄文時代なのでアンテックではない)
 こんな近衛隊長で大丈夫がヒッタイト軍。
 がんばれ、ユーリ! がんばれヒッタイト軍と応援したいところである。

♪おわり















結果4
ネケブ将軍

「ネケブ将軍? なにそれ? 実家でシシカケバブでも作っているのかしら?」
 ひつじ料理のシシカバブはユーリの大好物であった。
「シシケバブ大好きなのよねー。ネケブ将軍と仲良くなってご馳走してもらおうっと!」
 戦闘という目的をすっかり忘れてしまったユーリ。
 こんな近衛隊長で大丈夫がヒッタイト軍。
 がんばれ、ユーリ! がんばれヒッタイト軍と応援したいところである。

♪おわり

















結果5
ヘテプレス将軍

「ヘテプレス将軍? 何よそれ? プレス? 何か加工業でもやっている人なのかしら?」
 ラムセス以外にまったく興味のないユーリ。ラムセスに当たらなかったので、
こんな会戦はどうでもよくなってきたようである。既にひねくれていた。
「そうだ! 薔薇背負っていればラムセスがもしかしたらかぎつけてくるかもしれない!
本誌でも薔薇背負ってたし!」
 ユーリはどうしてもラムセスのことを諦めきらないらしい。
 3姉妹に言って、さっそく真紅の薔薇を用意してもらった。

♪おわり



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みなさ〜ん! 見て下さい。ラムセスが薔薇背負ってますよー!
本やで立ち読みして吹き出してしまいました。
さあ、みんな! 色鉛筆持ってきてラムセスのバックの薔薇に色を塗るのよ!
華やかな薔薇将軍のできあがり〜♪
BYねね