おわり
***皇帝陛下の華麗なるポスペ日記***
BYまゆねこ＆ねね
ポスペ日記調にキックリをはじめ、側近達に日記をつけてもらいました。ユーリがエジプトに連れ去られた頃からの日記です。
| ムルシリ２世元年○月×日 晴れ BYキックリ 今日陛下はポストペット付きポケットボードを購入された。 もちろん陛下の最愛のご側室ユーリ様にプレゼントするためである。 しかしユーリ様は現在ウガリットに遠征中のため後日ご自分が当地に、 到着なさったらお贈りなさるそうです。しかしプレゼントというのは口実で、 実際はすぐにどっかに飛び出してしまわれるユーリ様を管理なさるため というのをみんな知っている。 |
| △月□日 晴れのち曇り（年号は以下省略） BYキックリ 陛下はご自分のパソコンにポスペをインストールなさった。陛下の選ば れたペットはネコ。名前はもちろん「ユーリ」！ 私が「なぜですか？」と聞いたら「そりゃすぐに甘えるし、かわいいし、ひっ かいたり、噛みついたりすることもあるから…」とお答えになった。 オイオイ(^^;)ユーリ様って‥ |
| ◇月☆日 曇り BYキックリ 海で行方不明になっていたユーリ様がご無事であることがルサファの 帰国によって判明した。陛下はすぐさまイル＝バーニと３姉妹にエジプト に行くよう命令を下された。その際陛下はイル＝バーニにユーリ様に贈る はずだったポケボを渡してこう言われた。 「エジプトへ行ったら、それを使ってユーリの行動を逐一報告しろ！ ポス ペの名前はラムメカだ！わかったな？」 私には陛下がポスペの名前をなぜラムセスから取ったのか謎である。 |
〜以下イル＝バーニからの報告日記も挿入〜
| ★月■日 快晴（暑い） BYイル＝バーニ ムルシリ２世陛下へ 本日ユーリ様を連れて帰国の予定でしたが、ラムセス将軍が捕らわれた ためユーリ様は拒否なされました。 何かお考えと作戦を遂行なさる予定だとか…詳細は追ってご報告 致します 〜以上 |
| ×月▽日 曇りのち雨 BYキックリ 陛下はイル＝バーニからのメールをお受け取りになってたいそう激怒の ご様子。見るとラムメカをガンガン殴っていらした。すごい金属音がする。 その後ジュワーという熱い鉄を水につける音がした。 「ラムセスめ！いつかクズ鉄にしてやるぞ覚悟しろ！」 と言っておられた。なるほど！こういう使い方もあるのだな… |
| ◆月▼日 今日も晴れ BYイル＝バーニ 陛下へ テーベの南にあるエレファンティナと言う町にて反乱発生の由をお聞き になったユーリ様は、首謀者であるタハルカに目を付けられお助けにな られました。タハルカは有能なリーダーにてユーリ様の手足となって、反 乱軍は着々とユーリ様の計画を実行中です。なお、ひとつ断っておきます が、タハルカはあくまでもユーリ様を忠実な部下としてお慕いしているの みですのでご安心ください(^_^;) |
| □月◇日 曇りのち雨 BYキックリ 陛下はパソコンに向かって「わかっている！」とか「くどいな！」など独り 言をおっしゃることが多くなった。またまた金属音がする！ 見ると今度は やってきたラムメカにおやつをあげている。しかしそれは悪役おやつパック ではないか！ 大丈夫でしょうか？ 陛下！ お気持ちはわかりますがポ スペは本物のラムセスではないので、どうか八つ当たりはお止め下さい。 |
| ●月▼日 変わらず晴れ BYイル＝バーニ 陛下！ラムメカが異常な行動をするのですが何か心当たりはございます でしょうか？ ここにおかれましてはラムメカも忠実な部下の１人？ですの で、どうかかわいがってやってください。 ユーリ様の計画通り首都テーベに迫った反乱軍ですが大変なことが起こ りました。遂にエジプト正規軍が出動してきました。私も急いでユーリ様の 救援に駆けつけたいと思いますので詳細は追ってご報告致します |
| ◎月□日 曇りのち雷雨 BYキックリ 陛下の怒り声によりラムメカがやってきたことがわかった。今日も陛下は ラムメカを殴ろうとなさった。が、何ということだ！ ラムメカが陛下の攻撃 をよけたではないか！そして陛下に向かってアッカンベーをするとさっさと 帰ってしまった。さすが敵も去る者いやラムセスの名を持つせいだろうか？ 陛下は大層ご立腹になり私にもリュイに手紙を出すことを禁止なさった。 お願いだからわたしにまで八つ当たりなさらないで欲しい(T_T)ついでに ラムメカのバカヤロー！ |
| ○月×日 とってもいい天気♪ BYイル＝バーニ 陛下へ とうとうユーリ様はネフェルティティ王太后に向かって、黒太子から貰った 額飾りを投げつけ、ご自分の身分を明かしました。正体が知れてしまった 以上、これはユーリ様の危機です。一刻も早い帰国を薦めましたが、 陛下もご存知のとおり一筋縄で帰ってくるユーリ様ではございません。 もう暫く、ここエジプトに滞在することになると思います。 ちなみにラムセスは助かりました。 |
| ○月△日 どんより曇り空 BYキックリ 陛下はイル＝バーニからのメールを見て、またもやご機嫌が悪い。 「ユーリの奴…私に会いたくないのか…」そう小さな声で呟き、目には 涙が浮かんでいました。涙を拭いたかと思うと「次号も私の出番はなし かな…」ボソッと呟かれ、ため息をつかれました。 寂しそうだ…陛下…。 |
| ○月□日 BYイル＝バーニ 陛下へ 前回のメールで、陛下にお伝えしようかとても迷ったことですが、 側近としてやはりお伝えします。陛下のご寵姫ユーリ様は、ラムセスに 口移しで水を飲ませました。誤解しないで下さい、これはラムセスの 命を助けるためです。決して、心移りなされたわけではないので ご心配なく。ユーリ様の心には陛下しかいませんよ…。（たぶん…） |
| ◎月○日 BYキックリ どうしたのだろう？ ラムメカが百叩きにあっている。スゴイ金属音だ！ イル＝バーニからのメールはそんなに陛下を怒らすものだったの だろうか…。 「たぶんとは何だ！ たぶんとは！ ユーリは私を愛しているに 決まっているだろう！」 そう大きな声でポケットボードに向かって言ったかと思うと、 陛下は夕日に向かってかけて行ってしまった……。 ―――ん？ 放りっぱなしになったポケットボードのメールには まだ続きが…。なになに？
あーあ…、陛下ってばこんな大事な追伸を見逃して…。 イル＝バーニもイル＝バーニだ！どうして大事なことを最初に 言わないんだ…。もしかして陛下をからかっているのだろうか…？ |
| ◎月×日 梅雨明け BYキックリ 夕日に向かって走って行った陛下が帰ってきた。何も言わずにメールソ フトを開いたと思うと、ペットのラムメカにおもちゃをあげていた。あげたおも ちゃは、モモぬいぐるみならぬ、ユーリぬいぐるみ。ラムメカは喜んでぬいぐ るみを可愛がっていた。……すると、なんと！ ラムメカはメールを送信した わけでもないのに、ユーリぬいぐるみを持って、お使いに行ってしまったの だ！ 「うわあああ！ ユーリが連れ去られたー！」 と陛下は大声で叫ん でいた。 ……さすがはラムメカ！ |
| △月◎日 スコール BYイル＝バーニ ナキア皇太后がエジプトと通じていた証拠の書簡を手に入れたユーリ様は やっとのことで陛下の元へ帰る決心がついたようです。ユーリ様の気の変わら ぬうちに船にのりました。ちなみにラムセスは、ユーリ様は、自分のものには ならないと連載5年目にしてやっとのことで分かったようです。ご安心下さい。 ただ…、ラムセスよりもずっと浅黒の「タハルカ」という男がユーリ様の命を狙 っています。陛下！ 命ですよ命！ ハートではありませんので、ご安心を！ |
| △月□日 今世紀最後の月食 BYキックリ 「なんだと！ ハート？ 新しきライバル出現だと！」 イル＝バーニさまか らのメールを見て、またもや陛下は大声で叫んでいる。「せっかくラムセスは ユーリをあきらめたと言うのに！ 新ライバル出現か！」 とポケットボードに 唾を飛ばしながら言っていた。またもや陛下はやりきれなくなったのか？ 今度は月食に向かって走って行ってしまった。 放りっぱなしにしてあるメールを見ると…。カイル様…、メールの見方を間 違っているのでは？ ハートよりも大事なものが…。 |
| ☆月▽日 晴れのち夕立 ＢＹイル・バーニ ユーリ様は未だご帰国を渋っておられるご様子！ 聞けば 「あたし、タハルカと話し合う」と言っておられます。つかまれば処刑は免れ ぬから当然かもしれませんが、私にはもう１人『ラ』のつく男が気になるよう な気がしますが…。それともエジプトが気に入ってしまったのかももしれま せん。どっちにしろ、もう少し説得を続けてみます。以上… |
| ▲月★日 晴れ時々曇り ＢＹキックリ また陛下はポケットボードに向かってブツブツ言っている…。 「ユーリ！ 私を忘れてしまったのか！」 そう言うと陛下は、またもや夕日の海岸に向かって走り出してしまった…。 おや？メールには… 「なおユーリ様は私が強引に船に残しました」 とある。よかった！陛下にお知らせせねば！こうしてはいられない！ 私が海岸へ行くと陛下は泣きながらしゃがんでいた。何々…？ 『地中海の小島の磯に我泣き濡れて蟹とたわむる』 字余りだが、陛下が俳句を詠んでいる！ でも気持はわかるなあ。 しかし！ その後陛下は蟹を王宮に持ち帰ると駄々をこねられた。 全く！子供じゃないんですから…陛下！ |
| ◎月→日 晴れ時々雷雨 ＢＹキックリ 「キックリ！ちょっと来い！」 急に陛下はおっしゃられて、私をお呼びになると…何ということだ！ いきなり陛下からプロレス技をかけられた。あまりにも理不尽なので 「陛下何なさるんですか？」と言ったら「何とは何だ！身に覚えがないとは 言わせないぞ！このメールを見ろ」と言われた。見ると… 『カイル！今船の中だよ！リュイが妊娠だって！相手は誰だろう？』 …とあった。思わず「やったぞ！リュイ」と叫んでしまったら 「やっぱりお前ら！やることはやってたのか！受け取れ私からの祝いだ！」 と更にグリグリされてしまった。 ユーリ様！嬉しいけどせめて報告は戻られてからにしてください。 (T_T)そうしないと身が持たない！ |
少コミ2000年19号にて、ユーリ、カイルの元へ帰ってくる。
そのため、これでポスペ日記も 最終回となります…ちょっと寂しい(;_;)
BYねね＆まゆねこ
| 〇月↓日 晴れ後嵐 ｂｙキックリ あ〜あ夕べはルサファとカッシュのおかげでひどい目に遭った！ 私のおごりでしかもさんざん一気飲みをやらされて今朝はゲロゲロ… おっと！ 私信を書いている場合じゃなかった。報告します。 今朝は陛下はとても上機嫌で鼻歌まじりに起きてきました。 もちろん、朝食はユーリ様と取られ、朝からラブラブでした。 どうやら昨晩無事にお会いになられたらしい。 カッシュとルサファもご一緒したのですがその時カッシュが陛下に 「陛下！ ユーリ様とお会いできてよかったですね。 なにせ、ビブロスに着く前から、アスランとシムシェックはわかっていたらしく、 奴らは大騒ぎしてユーリ様を迎えたんですから！ きっと予兆がしたのでしょう！ 陛下も魔力がおありですから何か感じられたのでは？」 と言った。 すると陛下は急に不機嫌になられて 「私を動物達と一緒にするな！」 とおっしゃられて急に黙ってしまわれた。 ユーリ様も私にちらっと目配せしながら 「カイル！ あのことなら気にしないで」と言っておられました。 カッシュは何かまずいことでも言ったのだろうか？ |
| ＃月♭日 曇り ｂｙイル＝バーニ 今、ビブロスに到着しました。エジプトでは無事任務を遂行し終わりました。 双子達とも合流しましたので今からウガリットに戻ろうと思います。 陛下の所存通りエジプトの王太后は失脚しラムセスも反乱を鎮圧しました。 エジプトではたぶんラムセスが勢力を伸ばしてくるでしょう。 ところで先日メールにありました 『ラムセスの動物的なカンは優れているのか？』 っていったい何のことでしょうか？ なお私の手持ちによるポケットボードの役目は終わりましたので、エジプト にて、さるべき人物に譲りました。ただ今のメールはビブロスのインターネット カフェにて書いています。 以上 |
| ∇月♪日 雨のち雷 ｂｙキックリ ユーリ様が帰っていらしてからずっと陛下はご機嫌だったのに、今日は 朝からずっと不機嫌だ。どうやら朝受信したメールが原因らしい！ 急に「ウガ〜！」と叫びだしたと思うと…、 「全くペットもペットなら主人も主人だ！ 絶対、奴を滅ぼしてやる！ 首を洗って待っているのはお前のほうだ！」 …と叫んでガンガン！カキ〜ン！と音をさせてラムメカを殴っていらした。 そしてパソコンをそのままにして出ていかれてしまった。 あ〜あ。見るとなになに？ ラムセスからのメールだ！ 原因はこれか？ ↓（以下ラムセスからのメールより） 「親愛なるムルシリ君！ 元気かい？ 俺もネッチーから逃れ無事に反乱を鎮圧したところだ！ ところでユーリも無事にお前の所に帰ったようだな？ まあ今回はお前に返してやるが、そのうち俺もウガリットに 行く予定なので待っていろよ！ こうなった暁にはお前の国を滅ぼして 正々堂々とユーリを手に入れてやる。再会が楽しみだぜ♪ハッハッハ 〜ラムセスより愛をこめて〜 」 しかしもっと困ったことには、この後部屋に入ったユーリ様に↑の メールを見られたことだった。 ユーリ様はこれを見るなり 「カイルってば！ やけにベッドでもラムセスを気にすると思ったら！ こういうことだったのね？ あたしというものがありながらキィ〜！」 どうやらユーリ様は何か勘違いされてるらしい…。 しかし事実を知ったら知ったでまた一悶着ありそうだ。 ユーリ様にお話するべきか…迷うとこである。 |
おわり