〜天河キャラ それぞれの年末〜


 今年も色々なことがあった天河キャラ達、次のような年末を
過ごしているようです。

<ユーリとラムセス>
 本編でご存じのように今年の年末はユーリは不本意にもエジプト
のラムセスのもとで過ごすことになってしまった。ラムセスはもち
ろん「ラッキー!」で年明け早々の結婚を控えてるんるん気分♪
であった。

 ユーリはと言えば、カイルのもとに帰る算段が浮かばないので
がっかり・・してもいられないので、とりあえずラムセス屋敷の
年末仕事?を手伝おうとした。ところが・・・
「そんなことはさせられません!」とか
「私どもがむちで打たれますから」の理由の元に却下されてしまう。
「これがヒッタイトだったら、一応カイルのため・・とか言うと
 ハディ達はやらせてくれたのになあ」
ユーリはすることがなくて手持ちぶさたである。するとラムセスの妹
2人がやって来た。1人はネフェルト、もう1人は23号で出てきた
下の妹である。ハディ達はユーリの女官ということもあって敬語を使
うのだが、この2人はもうすぐ義理の姉妹になる?ということもあっ
てか遠慮がない。そのため日本にいた時のような姉や妹のように接し
てくれることが、せめてもの慰めであった。特に下の妹は詠美のよう
にちょっと生意気?であった。
「あーあ、大掃除はやらせてくれないし、こたつにみかんという大晦日
 の定番もないんだもの!今年はどうしよう?」
 ユーリが嘆くとすかさず下の妹が言った。
「あら!ユーリ様は兄様のためにしっかり女を磨く!という仕事がある
 じゃない。手抜きしちゃダメよ!」
するとネフェルトが彼女にゲンコツをした。
「全く!この子は!どこでそんなこと覚えてくるのよ!でもユーリ様
 兄様が初日の出と初詣にはぜひあなたを連れていくと言ってたから
 晴れ着は絶対胸だし薔薇ドレスね!」
「またそんなこと・・・でもエジプトで初日の出と初詣なんて、どこ
 に行くのよ?」

 とユーリが言った時である。突然後ろで「ふわははは」と言う笑い
声とともに薔薇をしょったラムセスが現れた。
「ユーリ待たせたな。俺がいないと寂しかっただろう?正月は休みが
取れそうだ。一緒に初日の出と初詣に行こうぜ!」
「別にあたしは、あんたと行くつもりなんかないけど・・・でもエジ
 プトで初日の出と初詣っていったい?」
 ユーリが聞くとラムセスは胸をはって答えた。
「初日の出はもちろんナイル川クルーズで見るに決まってるじゃねえ
 か!ナイルの水を飲んで永遠の愛を誓い、それからアブ・シンベル
 神殿で初詣といこうじゃないか!うるさいホレムヘブはいないし」
「きゃああすてき!じゃあ兄様、私はりきって仕度しちゃうわ♪
 ついでに水着とグラサンも用意する?」
「そりゃもちろんだ!水着は真っ赤な薔薇のビキニパンツだぜ!お前
 達も、もちろんビキニ着るんだろ?ユーリの分も用意してくれ。
 その後アブ・シンベル神殿で結婚前の禊ぎもするんだぜ!」

 全く!この兄妹にはついていけない!禊ぎが必要なのはラムセス!
あんたの頭の中身じゃないのよ!とユーリは思いつつため息をついた。
「カイル!あなたはどんな年末を過ごしているの?」



<カイル>
 ユーリと離れて寂しい年末となってしまったカイルはウガリット戦線
で戦場のメリークリスマスじゃなかった・・年末を過ごしていた。
去年はヒッタイトで傍らにはユーリがいて雪の中でロマンチックに・・
だったのに今年はちょっと・・いやかなり寂しい!それにルサファがも
たらした情報によれば、側近にスパイが!そうなると信頼してた者達に
も疑心暗鬼の目が!それもつらい。

「陛下!ウガリットのバール神殿にて新年のご祈願を!」
キックリが呼びに来た。
「わかっている!」
カイルはそう答えると神官の衣装を着て不機嫌そうに立ち上がった。

今年の年越しはユーリがいない!しかも側近の1人がエジプトのスパイ!
カイルはもう内心じくじたる思いであった。
「くっそう!それもこれもみんなラムセス!あいつのせいだ。来年こそは
 ホレムヘブをうち破りエジプトに攻め込んでユーリを奪い返してやる!
 天河の主役は私だということを思い知らせてやるんだ。あんな薔薇野
郎にでかい面をさせてなるものか!リベンジだリベンジ!」
カイルがそんな雑念で祈っていたせいであろうか?ふいに彼の持っていた
神官の杖が突然バキッと折れてしまった。
「ああっ、陛下!ナキア皇太后のようなまねはおやめください!」
 キックリが慌てていった。
カイルのつらい日々はまだまだ続きそうだ。


<ナキアとウルヒ>
 ユーリは海で行方不明!カイルは体調不良でエジプト戦敗戦も近い!
と考えているナキアはウルヒとハットゥサで祝杯を挙げていた。

「のう!ウルヒ、あの2人がいなくなればジュダが位につき私の地位も
 安泰というものじゃ!」
「御意にございます。陛下!」
「今年は神殿で祈願するほどのものでもないわ!我が願いはかなったも
 同然!帝国は私のものじゃ!」
「そうすると、わたくしめも相当の地位に復帰していただけるのですか?」
 ウルヒが聞くとナキアはにべもなく言った。
「バカめ!お前はお払い箱じゃ!キムタクにキンキ、滝沢くんと美少年は
 私のもの!誰がお前なんか!」
「だあ(T_T)何十年と陛下一筋に尽くしてきた私の苦労は?あんまりです!」

 こりてないナキアと相変わらずのマゾウルヒ!来年もこの調子で続くので
あろうか?


                   〜終わり〜